2026/01/22 13:08
Power Grid Wrist Gaiterは、僕にとって「サムホールの代わりに選びたいもの」です。サムホール付きの服ってハマる人には便利なんだと思う。保温の役割もあるし袖口がめくれにくくなるし、手元までしっかり覆ってくれる。だから「あったほうがいい人」が要るのも、勿論わかる。
でも僕は、親指を通した瞬間に“服に引っ張られている感じ”がどうしても気になる。腕を動かすたびに袖が引きつれたり、脱ぎ着のときに引っかかったり…
それを避ける場合は袖丈も少し長めに設定して逃がしたくなる。でもそれはそれで、手元に生地が余って邪魔になってロールアップしたりとか濡れやすくなったり、結局また別のストレスが生まれる。

手首まわりを暖めたいだけなのに、服の設計そのものを“手元基準”に寄せていくのは、僕にはちょっと違った。
じゃあ、袖口の隙間が寒いときはどうする?そこで出てきたのが、フィンガーレスのリストゲイターという選択肢でした。
Power Grid Wrist Gaiterは、袖口から入り込む冷気や、手首まわりの“スースーする感じ”を、必要なぶんだけ埋めるための小さなレイヤーです。親指を服に預けない。指先は自由に残す。けれど、体が冷えに引っ張られやすいポイントである手首は、ちゃんと守る。やっていることはシンプルで目立たない。でも、この目立たない調整が、行動中の快適さをじわっと底上げしてくれます。
生地は Polartec® Power Grid。薄手なのに空気を抱えて、汗や熱のムラをうまく散らしてくれる。手首に巻きつくような圧迫感ではなく、あくまで沿う感覚で、長い時間つけても鬱陶しくなりにくい。暑ければさっと外してポケットへ、寒ければまた戻す。その切り替えが、気負いなくできるのもこの形の良さです。

袖口の内側に少しだけ入れ込んで、服とゲイターの境目をなじませる。あるいは、シャツや軽いシェルの外に出して、風の入り口を塞ぐ。気温やレイヤリングに合わせて、どちらでも使えるようにしています。サムホールみたいに「通す・通さない」の二択じゃなくて、その日の体感で微調整できる。僕はそこが好きです。
Power Grid Wrist Gaiterは、手元を主役にする道具ではありません。むしろ意識から消えてくれることが理想です。だけど、歩いているときにふと「今日は手が冷えにくいな」と思えたら、それで十分。サムホールが合わなかった人にとって、ちゃんと気持ちよく辿り着ける別ルートとして。そんなつもりでつくりました。



