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2025/10/03 16:09

10月の始まりの日。この日は渋御殿湯から黒百合ヒュッテまでのルートを歩いた。
天気予報は雨と曇り。最初から晴れを期待する気持ちはなく、むしろしっとりした森を歩く時間を楽しもうと思っていた。
空気の湿り気。木々の枝先からは小さな雫が落ち、地面には積もった落ち葉がしっとりと濡れている。行程はほとんど樹林帯の中で、大きな展望が開けることは少ない。でも、だからこそ森の匂いや音が際立ってくる。葉に落ちた水滴の音、足元の土を踏む感触、息をするたびに感じる少しひんやりと湿った空気。そんな環境の中で黙々と足を進めていった。
この日のウェアは『Hooded Long Sleeve Shirt』。
通気性が高く歩いていても熱がこもりにくい。湿った樹林帯の中でも快適さを保ってくれる。さらに高い撥水性もあるから、頭上から落ちてくる小さな雫は生地の表面で弾いて転がり落ちていく。軽い霧雨くらいなら気にせず歩けるのが安心。
動きを妨げないし、フードをかぶれば首まわりまでしっかり覆える。
同じような道が続く時間は単調にも思えるけれど、その分じっくりと装備や自分の状態を確かめられる。
撮影しながら話しながら。あっという間に目的地へ。空からは弱い雨がまだ落ちてきていた。みんなで集まってテントを張り、小屋の中へ移動。缶ビールを開け、夜まで笑いながら話をした。外は少し冷え込む。小屋の中は暖かく薄暗く、外の雨音と混じり合って、落ち着いた空気が流れていた。この感じもたまらない。
外が薄暗くなりテント場に戻り夕食を摂り各々自由に就寝。こうして一日目は終わり。