2025/06/10 12:40
DGE MOUNTAIN GEARのシャツの衿は、とても小さくつデザインしています。
「衿が小さいな」と思われるかもしれません。でも、それにはちょっとした理由があります。
昔のシャツの衿は、いまよりずっと大きくて、しっかりと立ち上がるように作られていました。
ネクタイを巻いたり、ジャケットの中できれいに見せるために、首元をピタッと包んで、形をキープする必要があったから。つまり、衿はただの飾りではなく、きちんとした格好をするための大事なパーツだった。
でも、時代とともにシャツはもっと自由なものになっていき、衿の役割も少しずつ変わってきたように思います。服はもっとラフになり、自由になり、衿もだんだんと目立たないものに変わっていきました。
RIDGE MOUNTAIN GEARのシャツに使っているのは、もう機能としてはそこまで求められていないような、ごく小さな衿です。
正直、なくてもいいかもしれません。実際、フードだけのシャツもあるし、衿なしの服も増えてきています。
それでも、僕たちはこの小さな衿を残しました。退化の途中のようなこの小さな衿が好きなのです。
使われなくなっていく途中のパーツ。だけど、まだ少しだけ残っている。
そういう中途半端さが、なんだか愛着が湧く。
その存在にどれだけ意味があるのかは、着る人それぞれだと思います。
でも、そういう曖昧で、なくてもいいけど「なんかいい」みたいなものを、大事にしたくて。僕はこの小さな衿を選んでいます。
